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『めーるきっず+100』 おかげさまで発行1周年を迎えます!ー『日本語は難しい〜?!』と、聞かれたらー

昨春より「季刊誌」として発行の『めーるきっず100ぷらす』も、いよいよスタートして一年が過ぎようとしています。年4回と、少し時間をあけての発行になりましたが、振り返ってみて、この一年、私自身、年4回発刊の通信を作る作業が楽しくてしかたない一年でした。

新しい年が明け、毎年恒例のドイツ・ニュールンベルグの見本市訪問も無事に終わりました。そして迎えた3月は、「別れ」と「出会い」が交差するちょっと複雑な季節です。『三寒四温』と言われるように、お天気も不安定なこの時期、毎年のことですが、子どもたちの成長に寄り添う中で、『あっ、今年も、また、子どもたちに育ててもらったなぁ〜』と、振り返る日々でございます。

さて、前置きはこれくらいにして、今月号のめーるきっずでは、「もし、あなたにとって『日本語は難しいですか?』」と問われたら、あなたは、何と、お答えになりますかを、みなさんと共に考えてみようと思います。

唐突な質問ですが、世界中で外国語を学んでいる人たちからも、『日本語は難しい!!』と、言われることが多いそうなのですが、実際のところ、普段から『日本語』を使っている私たちにとっても、意味の取り違え、敬語の使い方、等など、意外と間違いも多くて、『日本語』が母国語の自分自身でさえも、手こずることがあると感じることもあるのでは〜と思ったりしますが、いかがでしょうか?

今回は、意思疎通の鍵でもある『表現すること』に焦点を当てながら、普段、当たり前に使っている『日本語』について少し検証してみたいと思います。
どうぞ、最後までおつき合いください。

60%の人が誤答した言葉とは?

それでは、早速ですが、例えば、こらえ切れずに吹き出して笑うというのが本来正しい意味の「失笑する」を、「笑いも出ないくらいあきれる」と誤答した人が60%いたということが、文化庁の『平成23年度国語に関する世論調査』で分かりました〜という記事を見つけました。

このほかにも、慣用句や、意味の間違いや、さらには読み間違いなどの調査結果がいろいろと出ています。
私たち自身、どれだけ正しく『日本語』を使えているでしょうか?
それでは、この世論調査の中から、間違いやすいものを3問あげてみますので、是非ご一緒に考えてみてください。

『正しい』のは、どちらでしょうか?

次の文章の意味や表現で、AとBは、どちらが正しいでしょうか?

問@:うがった見方をするの意味は?
A:物事の本質を捉えた見方をする
B:疑って掛かるような見方をする (正答率26.4%:A)
問A:にやける(例文:彼はいつもにやけている)の意味は?
A:なよなよとしている
B:薄笑いを浮かべている(正答率14.7%:A)
問B:「本心でない上辺だけの巧みな言葉」をなんと言う?
A:口先三寸
B:舌先三寸(正答率23.3%:B)

いかがですか? 意外に全問正解は難しいのでは・・・??
これまで、知らずに勘違いして使っていたという言葉があるかもしれませんが、改めて考えてみますと、うっかり誤用が多いというのも、なんだかすっきりしないもので、『日本語』が難しいと言われるのも、この辺りに要因があるのかもしれません。
当然のことですが、できれば、次は、正解したいという気になりますね。そこで、そのような気持ちになる問題を、続いて3問取りあげてみますので、引き続き内容をよく読んで、その情景を思い浮かべながら考えてみてください。

間違いやすい慣用句

問@:「内心忸怩(じくじ)たるものがある」とは、
どんな気持ちを表す言葉でしょうか?
問A:最後に入る言葉は〜?
前に負けた相手に今度は勝つという気持ちを表す言葉は「雪辱を○○○」?
問B:最後に入る言葉は〜?
受けた恥をなくして心の中をすっきりさせることを表す言葉は「屈辱を○○○」?
【正解】
問@の、「内心忸怩たるものがある」 とは、正しくは、「心の中で恥ずかしく思う気持ち・様子」を表す言葉です。 ところが、「あの場では何も言えなかったが、ほんとうは腹が立ち、内心忸怩たるものがあった」のように、悔しい、屈辱、腹が立つなどのような意味に誤解されて、使われてしまうことが多い言葉です。 そこで、当然のことですが、「内心忸怩」は、怒りの感情を伝える言葉ではないというのが正しい答えですが、間違わずに使えていましたでしょうか??
問Aは、正解は、「雪辱を果たす」です。
雪辱を遂げる、雪辱戦などの言葉もあり、さらに、諦めずに向かっていこうとする気持ちを表しています。
従って、「〜を果たす」と言うのが、正しい使い方です。
問Bは、「屈辱を晴らす」が、正しい使い方です。
ここで、よく間違うのが、問2の「雪辱」が、問3の「屈辱を晴らす」と混同して、「雪辱を晴らす」のように誤用されることが多いことです。
問Aと問Bは、互いに近い意味として用いられることから、二つの言葉の混乱が生じているのかもしれませんが、このような言葉の混同や言い間違い、また上記に書きました「にやける」など、用いられる際の情景から判断をしてしまって、言葉の意味を取り違えてしまうなど、誤用の種類も、さまざまあることに気づかされます。

いずれにしましても、大切な場面で的外れなことを言ってしまい、失笑を買うことのないように、特に、よく使う言葉については、ときどき見直してみるのも大事なのかもしれません。

それでは、最後に、もう一度、質問です。
以下の文章で使われている言葉の間違いがわりますでしょうか?
(正解は⇒の部分に書かれているのが正しい使い方です!)

@:あやうく、足もとをすくわれるところだった
足もとをすくわれる ⇒ 足もとに火がつく
A:彼は急に椅子から、やおら立ち上がった
やおら ⇒ おもむろに立ち上がった
B:彼はムッとしたのか、憮然とした表情で立ち去った
憮然とした表情 ⇒ 呆れた表情で立ち去った
C:このホラー小説って、あまりぞっとしないね
あまりぞっとしないね ⇒ あまり怖くないね
D:明日は新しいタワービルのこけら落としなんだって
こけら落とし ⇒ 新築祝いなんだって
E:たくさんのご馳走につい舌を鳴らした
舌を鳴らした ⇒ 舌鼓を打った
F:まったく昨日は、上や下への大騒ぎだった
上や下への ⇒ 上を下への大騒ぎだった
G:そんなに声をあらげないでよ
声をあらげない ⇒ 声をあららげないでよ
H:昨日とは言ってることが真逆だよね
真逆(まぎゃく) ⇒ 真逆(まさか)だよね
I:あのドラマの登場人物ってみんな破天荒で楽しいよね
みんな破天荒 ⇒ みんなハチャメチャで楽しいよね

さて、いくつ、正解がわかりましたでしょうか??
日本語の難しさは、それぞれの表現方法や、語源からも、私たちを混乱させていますね。
いやぁ〜〜〜、まったく、『日本語』は、難しいでございます!!!

しかし、話すこと、読むこと、そして書くこと・・・。
どこの国の言葉にも、それぞれの特徴があり、また難しさもあるでしょう。

ただ『難しい』だけでなく、世界中のいろいろな言葉とふれあうと、きっと想像以上に楽しい発見がたくさんあるだろうとも思います。
言葉の持つ不思議さは、そのまま、それぞれの国で大切にしている文化とも、つながっているような気がするからです。

さて今度また、どこかで誰かに、「『日本語』は難しいですか〜?」と聞かれたら、そのとき、私は、何と答えようかな〜??

みなさんは、いかがでしょうか??
それでは、また、新しい春に向かってダッシュいたしましょう。
そして、これからも、『めーるきっず100ぷらす』、ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

たちのゆみこ